みずまき社会福祉法人ネットワーク主催の講演会が開催されました。
- 三ヶ尻 香菜子
- 2023年3月20日
- 読了時間: 2分
更新日:4月2日
みずまき社会福祉法人ネットワーク主催による講演会が、南部公民館に於いて開催されました。以下は、参加した当会職員の感想文です。
斎藤環教授の講演会に参加して
はまゆうサポートセンター総センター長 石田健治
去る3月4日(日曜日)、ひきこもり診療の第一人者、筑波大学社会精神保健学の斎藤環教授を迎えて、みずまき社会福祉法人ネットワーク(水巻町社会福祉協議会)が主催する講演会が開催されましたので、その内容をお伝えいたします。
「社会的ひきこもりの定義は、6ケ月以上社会参加をしていない非精神病性の現象である。外出していても対人関係がない場合はひきこもりと考える。」
この「ひきこもり」という言葉は造語ではなく、アメリカ精神医学会が編纂した中の英語を「和訳」したものであり、また「ひきこもり」は病名ではなく、あくまでも状態をあらわす言葉と教授は述べられています。
ひきこもりは控えめにみても200万人以上いて、年齢層に偏りはなく、万遍なく分散しているといわれました。従来「ひきこもり」は青少年・若年期の問題と考えられてきましたが、その長期化・高年齢化が課題となり、「8050問題」そして親亡き後と深刻化の一途を辿っていると考察されています。
「なぜ人は ひきこもりになるのか」
「ひきこもり」に至る原因は多様である。きっかけとしては、成績の低下や受験の失敗、いじめなど様々な挫折体験からはじまることも多いが、原因やきっかけがはっきりしない場合も少なくないと述べられました。
「ひきこもりからの出口とは」
例えば、ひきこもっている人は、たまたま困難な状況にあるまともな人であり、自分自身の状態を肯定的に受け入れ主体的にふるまえるようになることにより、出口が見つかる一歩になるといわれました。
そして、家族は、本人が安心してひきこもれる関係づくりが大切で、覚悟と根気が重要で、つい言ってしまいそうになる言葉「怠け」「甘え」「わがまま」などは禁句と示されています。教授は、家族が安心安全な場所であると言われましたが、とても腑に落ちる言葉です。私どもの施設はまゆうサポートセンター(通所)も利用者や家族の「安心安全な場所=居場所」であると考えて寄り添っています。
終わりに、みずまき社会福祉法人ネットワーク(水巻町社会福祉協議会)の取組みに、関係者として心から感謝申し上げます。

